認知療法(COGNITIVE BEHAVIORAL THERAPY, CBT)は、心理療法の一種で、思考や行動を変えることで感情や気分を改善することを目指し、うつ病、不安障害、ストレス関連障害など、さまざまな精神的健康問題に効果的であるとされています。
認知療法の基本的な考え方は、私たちの思考、感情、行動が相互に関連しているというものです。例えば、ネガティブな思考がネガティブな感情を引き起こし、それがさらにネガティブな行動を誘発するという悪循環が生じることがあります。
認知療法では、この悪循環を断ち切るために、まずはネガティブな思考パターンを認識し、それを現実的でポジティブな思考に置き換えることを目指します。
認知療法のセッションでは、クライアントとセラピストが協力して、具体的な問題や目標を設定して対策を考え、セラピストが、クライアントが自分の思考や行動を観察し、記録するように指導することにより、クライアントは自分の思考パターンや行動の傾向を理解し、それを変えるための具体的な方法を学びます。
認知療法では、リラクゼーション技法やマインドフルネスなどの補助的な技法も用いられることがあります。これらの技法は、ストレスや不安を軽減し、より良い精神的健康を維持するために役立ちます。
認知療法は、短期間で効果が現れることが多く、通常は数ヶ月から半年程度の期間で行われます。クライアントは、セラピストとのセッションを通じて、自分自身の思考や行動を変えるためのスキルを身につけ、将来的にもそれを活用することが期待されます。